小田急電鉄20000形2005年1月30日追補

20000形
2003年5月、新宿駅にて準備中。

本稿は、2005年1月に本ホームページ用に纏めました。

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概要:
 1990年末、10000形最終増備車竣工後1年余りを経て登場し、1991年3月から東海旅客鉄道(以下JR東海)御殿場線乗り入れに投入された特急車が20000形である。小田急はこれを「RSE」と呼ぶ事もある。
 それまで御殿場線に乗り入れていた初代3000形の代替として、まず計画された7000形であるが、座席数が多過ぎると判断されたのか結局御殿場線乗り入れに使用される事はなく、3000形が続投していた。しかしながら3000形登場から30有余年、補修を続けながら走ってきたが代替を考える時期に来た。
 小田急とJR東海で乗り入れ列車について協議が行われ、運転区間をそれまでの御殿場から沼津に延長の上、相互乗り入れの形を採る事となった。編成長は箱根登山鉄道乗入れを考慮したものと思われ、小田急の他の特急車と同等の約140mとされ、JR東海の乗入れ車はボギー車とされた為、小田急車もそれに合わせる事となり、結果、20m級7両編成と言う変則的な編成が出来上がる事となった。
 3000形の全長70.4m、定員222名に対し、20000形は全長142.3m、定員402名と概ね倍であるが、10000形の432名と比べると大分減っている。最新型の50000形では366名しかないから、まあ、結果オーライと言ったところか。
 エクステリアは10000形に近いが、JR東海車に合わせたのか展望席は見送られた。中間2両の付随車は小田急では唯一のダブルデッカーであるが、ハイデッカーの床下に無理やり客室を設けた様な構成であり、貫通路は2階にある。近畿日本鉄道の30000系電車に良く似た構成である。2階は特別座席でスーパーシートと呼ばれているが、これはJR東海の371系電車のグリーン車に合わせたもので、JR東海サイドではグリーン車として扱われる。普通座席は10000形のクロスシートからリクライニングシートに戻った。
 ボギー車であるが、機器構成は10000形とほぼ同じ。つまりは7000形とほぼ同じであって、制御器1個で4個の電動機を制御し、電動車4両に制御器 4個という構成である。元々7000形が御殿場線乗り入れを視野に入れて動力仕様が決定されているから、それをそのまま生かしたのだろう。10年かかってやっと本来の使われ方をした事になるが、既に時代遅れの感もある。10000形と同じく、下枠交差形のパンタグラフを採用している。
 勾配対策として抵抗器が自然通風式から強制空冷式に改められている。120km/h運転に対応する為にブレーキ増圧装置が装備されているが、これはJR 東海の乗入れ車371系電車に合わせたものらしく、今後20000形が沼津から先、東海道本線に乗入れるのならともかく、この装備が生かされる様な事態が起こる事は、小田急サイドではまず無いと思ってよいだろう。
 1990年度に7両編成2本が製造された。JR東海371系電車7両編成1本と合わせ、必要本数が揃ってしまった為、以後増備はされていない。
 しかし、たった2本しか造らない電車をご丁寧に2社に分けて発注するとは畏れ入る。どういう慣習か知らぬが、見積の安い方に集中購買するというコスト意識に欠けている。談合でもしなければ2社から同じ見積が出るとは思えないのだが。我々が払っている運賃は大切に使って貰いたい。
 JR東海の371系電車に仕様を合わせたと思われる部分が多く、ロマンスカーらしくない部分も多い電車であるが、鉄道友の会のブルーリボン賞を受賞したのは371系電車ではなく、20000形電車の方であった。
 尚、改番、廃車は1両もない。

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 履歴:
  竣工
 1990年12月24日、20001+20051+20101+20151+20251+20201+20301日本車輌
 1991年1月26日、20002+20052+20102+20152+20252+20202+20302川崎重工

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