電話加入権買取勧誘に御注意!

2003年8月25日改訂版、2008年4月7日追記。

文中( )内の数字はこのページの末尾に解説があります。

 実は、うちの電話はケーブルホン(0)なのだが、その為、従来使っていた電話の加入権が使われずに手元にある。

ケーブルホンで検索して飛んで来られる人もいますので、ついでだから言ってしまいますが、私が加入しているのはJ:COMです。インターネットとセットにしています。

 さて、6月8日の夕刻、こんな電話がかかってきた。

「こちらはNTTの傍系の○○という会社(1)です。」
−そんな会社がNTTの傍系にあるとは知らなかった。
「この度、ケーブルホンをお使いの電話に電話の加入権の買取の案内をさせてもらっています。」
−なるほど、総務省は電話番号の市内局番の業者割り当てを公開している(2)からな。ケーブルホンの業者割り当ての局番の下4桁を手当たり次第にかければ、出た相手はケーブルホンの利用者に間違いなく、その中には私のように使っていない電話の権利を持っている人もいるわけだ。
「---電話の加入権の相場が下がっていまして、今相場は7千円位なんですけども、私どもの会社では現在1万円で買取できます(3)けれど、どうしますか?」
−ちょっと考えただけでも理屈がおかしい事は判る。売る気はないといって電話を切った。

 さて、電話を切って早速電話の加入権の相場を調べてみた。インターネットで検索すると、買取業者のホームページがぞろぞろと引っかかる。
 すると、買取相場は概ね2万2千円前後、販売価格は2万4千円前後であった。
 つまり、この会社は、相場が7千円と1/3の価格をうそ偽り、買取価格を1万円と相場の半分以下なのに、さも高値買取でお得であるかのように偽って買取の勧誘をしていた事になる。

 上記のように、相場の売買の差額は2千円程度。ところがこの会社が1万円で加入権の買取に成功すると、差額は1万4千円と、7倍にも跳ね上がる。なんとおいしい商売ではないか。しかもカモは電話番号から容易に抽出できるのである。

 私の推測は当たっているのか? その疑問に対するヒントが私に与えられた。

 それから暫くして、8月24日の朝に、また同じ会社から電話がかかってきた。
 言っている事は同じである。
 但し、今回はNTTの傍系ではなく、電話の加入権に関するNTTからの委託業者(4)であると言っていた。念を押して聞いてみたが、間違いないようだ。
 しかし、飛んで火にいる夏の虫とはお前の事だ。色々質問してみた。
−相場の7千円の根拠は?売買価格をどう考えているのか?
「私どもは1万円でお譲りいただいた権利を法人に1万5千円で販売しています。」
−相場よりかなり安いようだが?
「高く買い上げると称している業者は得てして手数料が高い事が多く、実質的には同程度だと思います。」
−なるほど、そうかも知れぬ。でもそれが7千円とは結びつきそうも無い。しかも相場の販売価格は2万4千円。1万5千円との差額9千円も手数料を取れるとは到底思えない。
 ついでだから聞いてみた。
−電話番号から無作為に電話をかけていますね?
「電話番号割り当ての番号を0000から順に0001,0002とかけています。従いまして、かけた電話の相手に関する個人情報は当方では持ち合わせていませんのでご安心ください。」
−正直な人だ。
 更に聞いてみよう。
−最近、ケーブルホンでもNTTの電話番号を引き継げるオプションがついたが、業務に支障は無いか?
「NTTの電話番号を引き継いだ電話にも、裏にケーブルホンの電話番号がちゃんと割り当てられていて、その番号にかければ繋がります。」
−なるほど!そういう仕組みになっているのか。電話番号を読み替えているだけなのだ!(6)
 ウーム。いい事を聞いた。
 この際だから会社の事も聞いてみる。
 すると所在はここから30kmも離れている。かなり広範囲に手当たり次第にかけているようだ。
 電話番号はフリーダイアル。代表の電話を聞いてみたが教えてくれなかった。というより知らないらしい。
−失礼ですが、お名前を。
「○○です。」
−社員じゃないね?
「そうです。」
−契約社員?
「そのようなものです。」
アルバイトかなとも思ったが、受け答えは社会人としてしっかりしているような印象を受けた。

 さて、どうだろうか? 怪しい部分もあるが、悪徳業者とも断定できない。

 私のように猜疑心の強い人間は即答しないから良いようなものの、恐らくかなりの人がこの勧誘に引っかかったであろう。
 電話の権利は自分の財産の一つである。慎重な姿勢を崩さず、即答せず、考えさせてくれといって連絡先を聞いて一旦電話を切ろう。ちゃんとした会社ならあとからでも応じるはずだ。

 もし、だまされたと思った場合でも、泣き寝入りする事はない(5)。まず消費者センターに相談しよう。無料の法律相談を利用しよう。相場を偽っているのであれば、詐欺行為で告発できるかもしれない。

注(0)要はNTTの端末ではないので、NTTの電話加入権を必要としない。
 (1)業者の名前を書いても良いのだが、1社だけじゃないものだから、一応伏字にしておく。
 (2)総務省のホームページにも一覧表がある。
 (3)7千円でしか売れないものを1万円で買い取るという、それだけで充分怪しい。でもこの手の電話が頻繁にかかってくるところを見ると、引っかかる人が結構いるのだろう。
 (4)以前、NTTに電話の加入権について問い合わせした事があるが、NTTでは加入権の売買には関与せず、仲介業者を紹介する形になると言っていた。ここもそんな業者の一つであるようだ。加入権を与える時だけ金をふんだくっておいて、加入権がいらなくなった時は知らん振りできるとはNTTが得をする仕組みだが、そういう事になっている。電話の権利が新たに必要になった際には、固定電話の数は減っていて権利がだぶついているはずだから、仲介業者から中古の権利を買った方が良かろうと思う。
 (5)泣き寝入りが一番良くない。泣き寝入るする人が多いと、悪徳業者を根絶できなくなる。
 (6)電話番号の読み替えは電話番号が逼迫してきた為、2重番号の付加が行われない場合が出て来たようだ。従って、電話番号を引き継いだ場合に、裏にケーブルホンの番号がない事があるわけで、そういう所にはこういう加入権買取勧誘の電話は掛かって来るとは考え難い。市内局番による加入システムの判別も出来なくなるわけだ。

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