ETCカードの話
2006年4月2日初版、2006年12月4日第九版、2009年4月6日追記

ETC車載機導入の元は取れるのか?

 2005年夏に突然のハイウエイカード廃止の告知。当初から変造が容易と言われていた磁気カードプリペイドシステムを導入、そのツケを利用者に押し付け、出費を要するETCへの誘導。何か釈然としない人も多かろうと思います。
 管理しているORSEって、道路システム高度化推進機構と言うんだそうですけど、実態はETC推進機構です。これが「高度化推進」とはね。色々調べてみましたが、ORSEではETC車と一般車の混在による危険性等に関する調査は全く行われていません。とにかくETCを推進する事にのみ邁進するのがORSEというわけです。一面性の極めて強い組織で客観性に欠けるため、ORSEの言うETC導入の利点に踊らされる事のない様に注意が必要です。
 さて、ここでは、ETCの設置費用とETC割引を見比べながら、損得勘定を試みようと思います。
 ETCを導入しようとしている人は参考にどうぞ。

 追記:(「ETC+プリペイド」のキーワードで飛んで来られる方が多い為)
 ETCシステムに、プリペイドの導入を検討するという話が実際過去にあった筈なんですが、普及が好調なのをいい事に(?)、現状放置の模様です。残念に思っている人は、国土交通省に意見をしましょうね。

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 追記2:高速道路の「何処まで行っても1000円」の影響か、このページのアクセスが増えています。
 「何処まで行っても1000円」には多大な税金が投入されます。つまり、高速道路を利用しない人からも税金と言う形で道路使用料をふんだくるシステムです。
 しかも、政府の目論見どおり自家用車の通行量が増えた場合、増えた分の通行料は割引の額と相殺されて税金の投入額を調整すべきなのにそういう議論はどこかに行ってしまっています。
 税金の有効な使途という点に鑑みれば、割引は運送業者に対して行われるべきで、具体的には緑ナンバーになろうかと思いますが、そうすれば物流コストは下がり、公共交通機関から自家用車への移転を抑えられ、二酸化炭素の排出量も抑制できるのです。
 物流コストの低下は一般消費者への利益となりうるので、税金の使途としては遥かに適切と思います。
 また、これのもう一つの問題点は、割引がETC限定と言う点です。
 ETCを登録するたびにORSEという天下り組織にお金が流入します。まったく許しがたいではありませんか。
 ここまで読んで下さった人は賢明な方だと思いますので、ORSEを肥やす事はせず、出来うる限り車は使わず、公共交通機関を利用してクリーンで楽しい旅をしていただけるものと信じています。

●ETC導入費用
 2006年3月18日にETCを導入しました。  インターネットでETCカードの即日発行店を調べ、あるカーショップで取り付けました。
 カードは手持ちのクレジットカードに追加する形で即時発行。これに関する費用、別途会費の追加等は一切掛かりませんでした。
 割引を受ける為だけの機器に投資をするのは無駄ですから、単刀直入に店員に一番安いモノを聞き、それを更に値切って取り付ける事にしました。
 結果、三菱電機のEP-233Aと相成りました。
 本体9800円を値切って9310円にさせて、工賃3150円、セットアップ2625円の計15085円でした。
 取付の待ち時間が30分くらいでしたから、工賃3150円は妥当だとしても、セットアップ料2625円ってのは一体どこに行くんでしょうかねえ。本当は3150円で525円値引きした事になってます。工賃、セットアップ合わせて3150円くらいが妥当と考えます。
 ところで、値引きの525円ですが、これはORSE(道路システム高度化推進機構)のセットアップ情報発行料金の還元額である事が判りました。じゃ、料金内訳のセットアップ料金値引きとしているのは不適当ではないかな。もっと値切ればよかった。
 本体は一番安いものであったにもかかわらず、音声付。見た感じ、ハードウエアの値段としては、9310円もしないと思いますね。この値段の根拠が不明です。
 セットアップは料金の収受に間違いが起きない様に車の情報を収めるって事なんでしょうけど、車検証の丸写しって感じですね。項目の多さにちょっとビックリ。

 と、言う訳で、導入費用は異常に高いです。
 ETCの開発費用は、システム開発時に妥当な費用で入札していればこの時得られている筈だから、車載機の購入者に転嫁すべきものではない筈。純粋に車載機のハードの金額で事足りるので、いいとこ3000円(三菱電機の技術力をもってすれば、もっと安くなってもいいくらい)。
 セットアップ込みの設置費用は30分、3000円程度がいいとこ。
 しめて6000円くらいが妥当な線か。
 現状の車載機導入費用が高いと感じている人は普通の神経の持ち主だと思いますよ。料金支払いの為の出費なんですから!(アンテナ分離型でも5000円くらいでできるよね~。)

●マイレージ登録
 マイレージポイントの恩恵が即刻受けられるインターネットでマイレージ登録しました。
 マイレージはカード単位なのに、登録に車載機の管理番号が必須なのはおかしいと思いますが、これ、車載機の購入に対する特典の二重付加を防止する為の様です。しかし、個人情報の流出が問題になっている御時世ですから、出来る限り個人情報を扱わずに済む方法を考えるべきと思います。
 マイレージには有効期間があります。繰越は翌年度まで有効で、最短1年しかありません(案内書には最大2年とありますが、最短1年と表現すべきです)。
 ポイントの失効をさせない様に注意が必要です。
 毎年大量に失効ポイントが発生して、道路会社はニンマリってところですかな。

ところで、ETCについての国土交通省のいい加減さが判るレポートのあるサイトを見つけました。
最近更新されていないようですが、新しいデータに基づく継続したレポートを、ぜひ!
安藤眞の逆説的クルマ考現学
安藤眞の逆説的クルマ考現学

●損得勘定
 下から順に上へと追記してゆきます。

 2006年11月の損得勘定。
 10月は有料道路は使用しませんでした。
 ETC設置費用の損得:6945-0=6945(円)→今月のETCによる経済的効果はゼロ。
 累積利用金額:11360円
 累積還元相当額:8140円

 内閣衆質一六〇第四四号というものを見つけました。
 日付は平成十六年九月三日で、タイトルは「衆議院議員細川律夫君外一名提出高速道路のETC機器の現状に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。」となっています。
 ETCの事故に関する質問の答弁ですが、「これらの事故の具体的な内容としては、車載器へのETCカードの挿し忘れ、車載器の不適切な取付け等によって開閉バーが開かず、開閉バーに接触したり、急停止により後続車から追突される等の事故や、他の料金所ブースへ移動するためにETC車線を横断中の料金収受員が通行中の車両に跳ねられる等の事故が挙げられる。」と前置きしています。
 その上で、本文は公団(当時)への指示や公団への努力に帰結するような内容に終始しています。
 しかし別表によれば、物損事故での原因の1位は「ETCカードの未挿入等」、2位が「無線交信の異常」であって、この二つがダントツで多いのです。3位は「ETC車線の誤進入」で、数はぐんと少なくなっています。
 「無線交信の異常」には、ETCシステムの不完全さに起因する物も多く含まれていると見られ、これを答弁に盛り込まないというのはおかしいのではないでしょうか。
 これにより分かる事は、国(国土交通省)主導で導入されたETCに関して、国(国土交通省)はETCシステムの不備についての言及を避け、ドライバーと公団の努力に問題点をすり替えようとしているという事です。
 国(国土交通省)がこういう姿勢では、「無線交信の異常」や「その他・不明」(「ETC車線の誤進入」よりずっと件数が多い)の事故の撲滅など望むべくもないです。
 国(国土交通省)におかれましては、事故の内容を真摯に受け止め、事故撲滅の為にはETCという欠陥システムの廃止を含めた見直しを行う勇気を持つ事を切に願うものであります。

 2006年10月の損得勘定。
 11月は有料道路は使用しませんでした。
 ETC設置費用の損得:6945-0=6945(円)→今月のETCによる経済的効果はゼロ。
 累積利用金額:11360円
 累積還元相当額:8140円

 10月に新聞紙上にバイク用ETC導入の広告あり。自動車ドライバーに対する配慮を促す文面もあり。
 事故防止を個人の努力に帰結させるやり方はJR西日本と同じ轍を踏む可能性がある。充分な事故防止策をシステム内に持たせるべき。
 推進団体はORSE=道路システム高度化推進機構って言いますけど、こんなやり方のどこが高度なのかって言いたくなりますね。
 誰もが個人情報の扱いを気にせず、安全確実、高額な機器負担を支払い者に要求しないシステムを創ってこそ、初めて「高度」と言えるのではないですかね。

 2006年9月の損得勘定。
 9月は有料道路は使用しませんでした。
 ETC設置費用の損得:6945-0=6945(円)→今月のETCによる経済的効果はゼロ。
 累積利用金額:11360円
 累積還元相当額:8140円

 2006年9月末までに登録するとマイレージ600ポイントが付いてくるキャンペーン、9月に入って2007年3月まで延長の発表あり。駆け込み需要を当て込んでいるのか、毎度の事ながら間際になってからの延長発表です。嫌なやり方ですね。
 こういうページを設置している都合上、ETCのネタについては結構気にしているのですが、相変わらずETCのトラブル、ETCに起因すると見られる事故に関する公式報告は無い模様。自分に都合の悪い臭い物に蓋をする構造は、子供のいじめ問題と根が同じ。

 2006年8月の損得勘定。
 横浜新道200円×2=400円:8ポイント
 第三京浜道路250円×2=500円:10ポイント
 東北自動車道4000円:80ポイント
 累積ポイント1001ポイント(還元8000円分相当)。
 ETC設置費用の損得:11745-4800=6945(円)
 累積利用金額:11360円
 累積還元相当額:8140円

 割引時間帯を外していたのに東北道を使ってしまいました。159.2kmで4000円・・・高い・・・。
 第三京浜下りでは右端のETCレーンでトラブルがあったのか、長蛇の列。他のレーンへ移動するETC車と一般車との交錯で非常に危ない思いをしました。
 交通事故を少しでも減らそうと思ったら、料金所を廃止するしかないんじゃないの?
 そもそも、ETCも状況によっては一般より渋滞の発生要因になりうる点を認識しておく必要があります。
 また、有料道路利用者全てがクレジットカードを所持する事は未来永劫ないと思われるので、ETCレーンと一般レーンの混在も永久になくならないのです。

 ようやく1000ポイントに到達。でも8月分のポイントが実際に付くのは9月20日。ただちに還元できれば失効ポイントを最小限にする事ができるのに、9月20日までにETCを使用してポイントが付いてもこのポイントは2008年3月末までしか使えません。
 2008年2月末まで(3月の利用分ポイント付与は4月20日、つまり翌年度となるので注意)に還元額8000円分を使い切り、且つそれから100ポイント以上貯めて還元できなければ9月20日までのポイントは丸々失効してしまいます。
 つまり、100-(1001-1000)=99(ポイント)、最低4950円の利用と還元額8000円分の合計12950円分利用しないと1000ポイントを超えた分の9月20日までの利用ポイントは失効するのです。

 上に「3月の利用分ポイント付与は4月20日、つまり翌年度となるので注意」と書きましたが、ETCサイトのサービス概要の共通事項には例として9月利用分10月20日付与ポイントで説明されています。2月利用分と3月利用分を例示して説明しないと誤解を生じます。私も勘違いするところでした。
 3月利用で失効セーフと思ったら2月利用分までで失効!という事になりかねません。失効を増やす為にこういう判り難い説明をしてるんだとしたら相当たちが悪いですよね。
 ETCマイレージサービス利用規約によると、
 ポイント付与は翌月20日と決めてあるわけではなく、「翌月20日まで」(第8条)、つまり例えば5月1日利用分のポイント付加日は利用時点から6月20日までと幅があり(現状翌月20日付与で運用されているが、規約でそう決めてあるわけではない)、ポイントの有効期間は付与された月の属する年度の翌年度末まで(第11条)としているから、例えば、突如3月31日利用分までを3月31日にポイント付加して3月利用分のポイントの有効期間を1年短縮する事も規約上は可能なのです。
 規約と実際の運用を良く見比べておかないと、規約の範囲内での運用の変更により損する可能性があります。

 2006年7月の損得勘定。
 7月も有料道路は使用しませんでした。
 ETC設置費用の損得:11745-0=11745(円)→今月のETCによる経済的効果はゼロ。
 累積利用金額:6460円
 累積還元相当額:3340円

 家計が厳しいのでブラックジャックもビックリの高価な有料道路を使用することが出来ません。ま、使わないで済ませられるんなら、使わない方が賢明なんですが。
 今年の夏は、これといったキャンペーンやらないみたいだし。
 国土交通省はETCの利用率が50%超えたら料金所に起因する渋滞はなくなるって言ってたらしいんですが、既に50%超えてるのに渋滞が減ってる感じがしません。
 そりゃそうですよね。渋滞の原因は他にあるんですから。ORSEって、何の為の団体なの? テレビ朝日系の報道番組「報道ステーション」によると、天下り組織との事ですが。

 2006年6月の損得勘定。
 6月は有料道路は使用しませんでした。
 ETC設置費用の損得:11745-0=11745(円)→今月のETCによる経済的効果はゼロ。
 累積利用金額:6460円
 累積還元相当額:3340円

 マイレージを溜める為に大金支払って自動車道を使うのは本末転倒ですから、今月はよしとしましょう。

 2006年5月の損得勘定。
 横浜新道200円:4ポイント
 第三京浜道路250円:5ポイント
 累積ポイント903ポイント(還元3200円分相当)。
 ETC設置費用の損得:11945-200=11745(円)
 累積利用金額:6460円
 累積還元相当額:3340円

 通勤割引を使って東北自動車道を走ろうと思ったのですが、時間帯が合わず、結局国道4号を走ってしまったのは先月と同じです。
 通勤割引の適用範囲が狭すぎます。
 通勤割引対象の加須までは国道4号も整備されており、たった100kmでは速達効果も薄いですし、元の通行料が非常に高額なので、半額でも躊躇する金額です。
 時間帯を朝夕前後に1時間ずつくらい延長しないと利用しづらいですし、7割引ぐらいにしないと魅力はないですね。
 ETCを持ってる人も、通行料が高額な自動車道はできるだけ利用しない方が賢明だと思います。マイレージを溜める為に大金支払って自動車道を使うのは本末転倒です。

 2006年4月の損得勘定。
 横浜新道200円:4ポイント(4月1日から50円1ポイントに変更された)
 第三京浜道路250円:5ポイント(4月1日から50円1ポイントに変更された)
 累積ポイント894ポイント(還元3000円分相当)。
 ETC設置費用の損得:11945-0=11945(円)→今月のETCによる経済的効果はゼロ。
 累積利用金額:6010円
 累積還元相当額:3140円

 通勤割引を使って東北自動車道を走ろうと思ったのですが、時間帯が合わず、結局国道4号を走ってしまいました。

 2006年3月の損得勘定。
 キャンペーンポイント:600ポイント
 横浜新道200円:6ポイント
 第三京浜道路250円:6ポイント(端数50円はポイントに寄与しない)
 首都高速道路560円:140円引き(日曜祝日割引)
 東北自動車道4550円:273ポイント
 累積ポイント885ポイント(還元3000円分相当)、値引き140円。
 ETC設置費用の損得:15085-3000-140=11945(円)
 累積利用金額:5560円
 累積還元相当額:3140円

 2006年3月末までに登録するとマイレージ600ポイントが付いてきます。ところがこれ、2006年9月まで延長!知ってたら4月に登録したのに!
 2006年3月末までポイント3倍キャンペーンやってるというので、3月21日に横浜新道、第三京浜、首都高速、東北自動車道と走ったのですが、首都高速を走ったのは失敗でした。
 首都高速って、マイレージ付かないんです。首都高速を走ったのは3年振りくらいだったのですが、えらい渋滞してて丸々損した気分です。

 先が長くなりそうですね。道路会社がもちっとETC導入の特典を用意しなくちゃね。

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